商談の金額項目 — 自動計算と手入力の整理

株式会社ハウスマーケット様 / ZohoCRM導入プロジェクト / 2026年7月31日時点の設定にもとづく(2026年8月3日 改訂)

商談タブの金額項目について、「システムが自動で計算するもの」と「担当者様に入力いただくもの」を整理しました。

商談タブには4つのレイアウト(入力画面)があり、レイアウトによって表示される金額項目も、計算のされ方も異なります。第2章にレイアウトごとの図を用意しましたので、まずそちらをご覧ください。

21項目
商談の金額項目
6項目
自動で計算される
4画面
レイアウト
11件
ご確認いただきたい点
目次
  1. この資料の見方
  2. 商談の金額項目 一覧(全21項目)
  3. レイアウト別の算出フロー(図)
  4. 自動計算のロジック詳細
  5. 担当者様に入力いただく項目
  6. ご確認いただきたい点(11件)
  7. ご参考:現在の入力状況

1. この資料の見方

項目は次の3種類に分かれます。

表示意味
自動(編集不可)システムが計算し、画面上は灰色で編集できません
自動(上書きあり)システムが計算しますが、手で書き換えることもできます。ただし再計算のきっかけが起きると手入力値は消えます
手入力システムは一切触りません。担当者様が入力しない限り空のままです

2. 商談の金額項目 一覧(全21項目)

2-1. すべてのレイアウトに共通の項目

項目区分内容
総額自動(上書きあり)売上明細の合計 + 仲介手数料
売上金額自動(編集不可)売上明細の各行の金額を合計したもの
売上の期待値自動(編集不可)総額 × ステージごとの確率
粗利の期待値自動(編集不可)粗利 × ステージごとの確率
粗利手入力売り手主導では「自社仕入れ」にチェックが入ったときのみ表示
按分金額手入力補佐担当との按分金額
売上明細(各行の金額)手入力入力いただいた金額が「売上金額」「総額」に反映されます

2-2. レイアウトごとの項目

項目買い手主導売り手主導建築その他区分
仲介手数料自動(上書きあり)
成約価格手入力
買付価格手入力
予算下限手入力
予算上限手入力
売出価格手入力
査定価格手入力
希望売却価格手入力
住宅ローン残高手入力
物件価格手入力
建築予算手入力
初回提案総額自動(上書きあり)
TOMS粗利手入力
AG粗利手入力
建設粗利手入力

「その他」レイアウトは設定上は存在しますが、現在このレイアウトの商談は0件です。仲介手数料の項目自体がないため、総額は売上明細の合計のみになります。

3. レイアウト別の算出フロー

自動で計算される項目 手入力の項目 計算に使われない項目

3-1. 買い手主導レイアウト (10,009件)

flowchart TD
    SP["成約価格
(手入力)"] PP["買付価格
(手入力)"] BM["予算下限
(手入力)"] BASE{"基準価格
入っているものを
上から1つ採用"} SP -->|第1優先| BASE PP -->|第2優先| BASE BM -->|第3優先| BASE BASE --> COM["仲介手数料
基準価格 × 3% + 6万円"] SD["売上明細
商品・詳細・金額を行で入力"] SD --> TSA["売上金額
明細の金額を合計"] SD --> AMT["総額
明細の合計 + 仲介手数料"] COM --> AMT AMT --> ER["売上の期待値
総額 × ステージ確率"] GM["粗利
(手入力)"] --> EGM["粗利の期待値
粗利 × ステージ確率"] BMAX["予算上限(手入力)
計算には使われません"] ALLOC["按分金額(手入力)"] classDef auto fill:#e8f6ee,stroke:#137a4a,stroke-width:1.5px,color:#0b3d25 classDef manual fill:#eef1f5,stroke:#7b8794,stroke-width:1.5px,color:#1a1d21 classDef note fill:#fdf3e2,stroke:#9a5b00,stroke-width:1.5px,color:#5c3800 class COM,TSA,AMT,ER,EGM auto class SP,PP,BM,SD,GM,ALLOC manual class BMAX note

3-2. 売り手主導レイアウト (4,817件)

flowchart TD
    LP["売出価格
(手入力)"] AP["査定価格
(手入力)"] BASE{"基準価格
入っているものを
上から1つ採用"} LP -->|第1優先| BASE AP -->|第2優先| BASE BASE --> COM["仲介手数料
基準価格 × 3% + 6万円"] SD["売上明細
商品・詳細・金額を行で入力"] SD --> TSA["売上金額
明細の金額を合計"] SD --> AMT["総額
明細の合計 + 仲介手数料"] COM --> AMT AMT --> ER["売上の期待値
総額 × ステージ確率"] GM["粗利(手入力)
自社仕入れチェック時のみ表示"] --> EGM["粗利の期待値
粗利 × ステージ確率"] SALES["成約価格(手入力)
手数料の計算に
使われていません"] OTHER["希望売却価格・住宅ローン残高
按分金額(すべて手入力)"] classDef auto fill:#e8f6ee,stroke:#137a4a,stroke-width:1.5px,color:#0b3d25 classDef manual fill:#eef1f5,stroke:#7b8794,stroke-width:1.5px,color:#1a1d21 classDef note fill:#fdf3e2,stroke:#9a5b00,stroke-width:1.5px,color:#5c3800 class COM,TSA,AMT,ER,EGM auto class LP,AP,SD,GM,OTHER manual class SALES note

買い手主導では「成約価格」が第1優先で手数料に反映されますが、売り手主導では成約価格を見ていません(売出価格・査定価格のみ)。詳細は第6章 ⑦。

3-3. 建築(リフォーム)レイアウト (502件)

flowchart TD
    SD["売上明細
商品・詳細・金額を行で入力"] SD --> TSA["売上金額
明細の金額を合計"] SD --> AMT["総額
明細の合計のみ
仲介手数料の項目がありません"] AMT --> ER["売上の期待値
総額 × ステージ確率"] STG{"ステージが
「見積(建築)」に
変わったとき"} AMT --> STG STG --> INIT["初回提案総額
そのときの総額をコピー"] GM["粗利(手入力)"] --> EGM["粗利の期待値
粗利 × ステージ確率"] MAN["物件価格・建築予算
TOMS粗利・AG粗利・建設粗利
按分金額(すべて手入力)"] classDef auto fill:#e8f6ee,stroke:#137a4a,stroke-width:1.5px,color:#0b3d25 classDef manual fill:#eef1f5,stroke:#7b8794,stroke-width:1.5px,color:#1a1d21 class TSA,AMT,ER,EGM,INIT auto class SD,GM,MAN manual

建築レイアウトでは仲介手数料は計算されません。手数料の項目自体が画面にないため、総額は売上明細の合計のみになります(設計どおりです)。

なお TOMS粗利・AG粗利・建設粗利を合計した「全体粗利」の項目は、現時点では作成されていません。

3-4. その他レイアウト (0件)

flowchart TD
    SD["売上明細
商品・詳細・金額を行で入力"] SD --> TSA["売上金額
明細の金額を合計"] SD --> AMT["総額
明細の合計のみ"] AMT --> ER["売上の期待値
総額 × ステージ確率"] GM["粗利(手入力)"] --> EGM["粗利の期待値
粗利 × ステージ確率"] MAN["物件価格・按分金額(手入力)"] classDef auto fill:#e8f6ee,stroke:#137a4a,stroke-width:1.5px,color:#0b3d25 classDef manual fill:#eef1f5,stroke:#7b8794,stroke-width:1.5px,color:#1a1d21 class TSA,AMT,ER,EGM auto class SD,GM,MAN manual

4. 自動計算のロジック詳細

4-1. 仲介手数料

仲介手数料 = 基準価格 × 3% + 60,000円

基準価格の選び方

商談の種類1番目2番目3番目
買い手主導成約価格買付価格予算下限
売り手主導売出価格査定価格
建築/その他対象外(仲介手数料の項目がありません)

4-2. 売上金額 と 総額

同じ売上明細をもとにした、別々の2つの項目です。

項目計算の内容編集
売上金額売上明細の各行の金額を合計しただけのものできません
総額売上明細の合計 + 仲介手数料できますが上書きされます
売上金額 = 売上明細の金額の合計
総額     = 売上明細の金額の合計 + 仲介手数料

4-3. 売上の期待値 / 粗利の期待値

売上の期待値 = 総額 × ステージごとの確率
粗利の期待値 = 粗利 × ステージごとの確率

いずれも編集できません。総額・粗利・ステージのいずれかが変わると再計算されます。

ステージごとの確率(全42ステージ)

確率ステージ
100%決済/決済(売り手)/完工/完了/契約(買い手)/契約(売り手)/着工/施工
95%契約(その他)
90%契約(建築)
85%買付/売渡
70%次回クロージング/見積(その他)
60%媒介
50%査定/案内2回目/案内3回目/見積/見積(建築)
40%プラン/案内1回目/提案/調査
35%打ち合わせ
30%面談
20%物件待ち/アポ取得/アポ取得(売り手)
10%通電(買い手)/通電(売り手)
8%反響(買い手)/初回架電(買い手)
5%反響(売り手)/初回架電(売り手)/反響(建築)/初回架電(建築)/通電(建築)
0%失注(中止)/失注(他決)/失注(建築)/失注(その他)

商談画面の「確度」項目には、この確率が自動で入ります。ただしこの項目は手で書き換えることもできます。書き換えると期待値の計算結果もずれますので、原則としてステージの変更だけで運用いただくのが安全です。

4-4. 初回提案総額(建築レイアウトのみ)

初回提案総額 = そのときの総額をそのままコピー

4-5. 目標タブの実績集計

毎日 23:30 に自動で実行され、目標レコードの実績欄を上書きします。

集計先集計の内容
金額担当者・期間が一致する商談の「売上の期待値」の合計
通話数期間内の通話件数
案内・面談数期間内の予定のうち、活動種別が「面談」「案内」のもの

5. 担当者様に入力いただく項目(自動計算なし)

項目対象レイアウト補足
粗利全レイアウト売り手主導では「自社仕入れ」にチェックが入ったときのみ画面に表示されます
TOMS粗利 / AG粗利 / 建設粗利建築合計した「全体粗利」の項目は未作成です
按分金額全レイアウト補佐担当との按分金額
売上明細(商品・詳細・金額)全レイアウト入力いただいた金額の合計が「売上金額」「総額」に反映されます
成約価格 / 買付価格 / 予算下限買い手主導仲介手数料の基準価格になります
予算上限買い手主導仲介手数料の計算には使われません
売出価格 / 査定価格売り手主導仲介手数料の基準価格になります
成約価格 / 希望売却価格 / 住宅ローン残高売り手主導仲介手数料の計算には使われません
物件価格建築・その他仲介手数料の計算には使われません
建築予算建築
初回提案総額建築自動転記の仕組みはありますが、実績が0件のため実質は手入力です

なお、上記の価格項目の一部(物件価格・予算上限・希望売却価格・住宅ローン残高)は、反響メールの自動取り込みで値がセットされる場合があります。手入力だけでなく、媒体からのメールによって入ることもある、とご理解ください。

6. ご確認いただきたい点

① 仲介手数料に消費税が含まれていません

現在の計算は「基準価格 × 3% + 6万円」で、消費税は加算していません。査定書などでは「売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税」と記載されているため、CRM 側も税込に合わせるかどうかご判断ください。

② 「粗利」は手入力です

設定資料の一部に「自動計算」と記載がありましたが、実際には自動計算は行われておらず、手入力の項目として動いています。

売り手主導レイアウトには「自社仕入れの場合に粗利を表示する」設定が入っているため、意図的に手入力にされている可能性が高いと考えていますが、当初のご要望と相違がないかご確認をお願いします。

③ 過去データ(移行分)の「総額」に、桁の大きな金額が混ざっています

2026年4月に移行したデータの一部で、総額が数百億〜数千億円という金額になっているレコードがあります(本来は数千万円と思われます)。このまま売上ダッシュボードで集計すると数字が大きく狂います。集計をご利用になる前に、該当データの補正をご相談させてください。

また、移行データの「総額」には旧システムの契約金額がそのまま入っており、新しく作成された商談の「総額(売上明細+仲介手数料)」とは意味が異なります。この点も集計時にご注意ください。

④ 目標タブの「案内・面談数」が 0 のままになっています

集計の仕組み自体は毎晩動いていますが、予定(スケジュール)の「活動種別」が入力されていないため、集計対象が 0 件になっています。

予定を登録される際に「面談」または「案内」を選択いただければ、翌日から集計に反映されます。運用として定着させるか、別の数え方に変更するかをご相談させてください。

⑤ 売上明細がほとんど使われていません

売上明細に金額が入力されている商談は全体で 8 件でした。そのため現状、多くの商談で「総額 = 仲介手数料」となっています。売上明細を使う運用にするか、総額の定義を見直すかをご検討ください。

⑥ 「物件価格」項目は、仲介手数料の計算に使われていません

建築・その他レイアウトに「物件価格」という項目がありますが、仲介手数料はこの項目を一切参照していません。手数料の計算に使われるのは、成約価格・買付価格・予算下限(買い手)/売出価格・査定価格(売り手)の5項目だけです。

名称から「物件価格を入れれば手数料が計算される」と受け取られやすいため、項目名の変更や、画面上の説明の追加をご検討いただくのが安全と考えています。

⑦ 売り手主導の「成約価格」が仲介手数料に反映されません

売り手主導レイアウトにも「成約価格」項目がありますが、売主側の計算は売出価格・査定価格のみを見ています。買い手主導では成約価格が第1優先なので、同じ項目名でレイアウトによって挙動が違う状態です。

成約時に売出価格から金額が変わった場合、売り手側では手数料が更新されません。仕様として意図されたものかご確認をお願いします。

⑧ 「売上按分」「補佐按分率」の項目が CRM に存在しません

「補佐がいる場合に売上を按分する」という業務要件をいただいていますが、現時点の CRM には按分金額の項目のみがあり、担当・補佐それぞれの按分額や按分率を入れる項目は作成されていません(分析ツール側にのみ列が存在します)。按分の運用をどこまで CRM で行うか、あらためて要件を確認させてください。

⑨ 「総額」は手で直しても、後から上書きされます

総額は編集できる項目ですが、売上明細や仲介手数料が変わると自動計算の値で上書きされます。「総額だけ手で調整する」という運用は値が保持されないため、金額を調整される場合は売上明細に行を追加していただく形が確実です。

⑩ 目標の実績金額が「売上の期待値」の合計になっています

目標タブの実績金額は、総額ではなく売上の期待値(=総額 × ステージ確率)を合計しています。決済済みの案件は100%なので影響はありませんが、進行中の案件は確率ぶん目減りした金額で積み上がります。

「受注済みの金額を積みたい」のか「見込みを含めた期待値を積みたい」のか、目標の考え方をご確認ください。

⑪ ご参考:低額物件の手数料について

宅地建物取引業法の報酬上限は、価格帯によって 5%/4%/3% に分かれますが、現在の実装は一律で「3% + 6万円」です。低額の物件で法定の上限額と差が出る可能性があります。実務上の取り扱いをご教示いただけますでしょうか。

7. ご参考:現在の入力状況

商談 15,328件・2026年7月31日時点

項目入力されている件数割合
総額2,388 件15.6%
仲介手数料1,931 件12.6%
売上の期待値2,374 件15.6%
売上金額(売上明細の合計)8 件0.05%
粗利3 件0.02%
粗利の期待値3 件0.02%
初回提案総額0 件0%

レイアウト別の仲介手数料の入力状況

レイアウト商談数手数料あり割合
買い手主導10,009 件1,242 件12.4%
売り手主導4,817 件689 件14.3%
建築(リフォーム)502 件0 件0%(設計どおり)
その他0 件